2006年12月26日 08:20
ブランド(4)-コア・コンピテンスを確立する(マーケティング/出頭)
今回でブランドの話をまとめたいと思います。
前回は、企業の全ての活動が
ブランド・イメージ形成の要因となっており、
全活動を貫く一貫性が重要であるというお話しでした。
例えば、クリエイティブなブランド・イメージを築き上げるには、
その商品だけではなく、
宣伝や広告、更には社長の人柄に至るまで
クリエイティブである必要があるということです。
更に、ブランド・イメージは簡単に傷つくことにも触れました。
電話の対応といったことでも、
顧客の抱くブランド・イメージは容易に失墜し、
顧客を失うことにつながります。
■ブランド・イメージの「コア・コンピテンス」を決定する
ブランド・イメージの形成における一貫性についてですが、
上で述べているような企業の全活動を貫く一貫性も重要ですが、
それと同様に時間軸上の一貫性も重要となります。
昨日言っていること、
今日言っていること、
明日言うことが食い違っていては
安定したブランド・イメージは作れません。
去年は斬新なイメージ、
今年はお買い得のイメージ、
来年はクリエイティブなイメージでは、
とても同一の企業とは思えません。
従って、時間軸上の一貫性の重要性は論を俟たないわけです。
しかしこれは「言うは易く行なうは難」で、
決して容易なことではありません。
企業を取り巻く環境は時々刻々と変化しますし、
企業自身も成長を遂げなければ生存が危ぶまれます。
商品の置かれた市場状況も変化しますし、
競合品もどんどん出てきます。
消費者の好みも変わります。
変幻きわまりない市場の中で、
どのように時間的な一貫性を保つのかというのは大きな課題です。
そして、このとき考えなければならないのが、
その企業や商品の「本来の強み」は何か、ということです。
最近の言葉で言えば、コア・コンピテンス、
直訳すれば「核となる力量」です。
松尾芭蕉は「不易と流行」ということを言っていますが、
企業も商品も流行の最中で
生存競争を繰り広げなければならない宿命にあり、
臨機応変さがなければ生き残れません。
しかし、臨機応変さだけでも生き残ることはできません。
すなわち不易の部分が生存競争を支えています。
この不易の部分こそがコア・コンピテンスであり、
ブランド・イメージの核ともなるものです。
「クリエイティブであること」がコア・コンピテンスであるのであれば、
現在の全活動領域に亘って
「クリエイティブらしさ」が必要となりますし、
昨日も、今日も、明日も、
そのブランド・イメージを力強く保ってゆかなければなりません。
■「飽きやすさ」が一貫性を保つための障害となる
時間軸での一貫性で問題となるのは、
「消費者は飽きやすい」ということです。
長期間にわたってメッセージの一貫性を保ちつつ、
消費者を飽きさせないようにするというのは至難の技です。
広告を例にすると、
人は同じ広告を何回も何回も見せられれば
退屈に感じるようになります。
また、見る側だけでなく作る側の担当者にも飽きがきてしまい、
一貫性の無いものを作ってしまうということもあります。
一貫性と飽きさせないことは
トレード・オフの関係にあります。
そのため消費者に迎合し、
不易の部分、一貫性を犠牲にして、
面白おかしいだけの広告が作られがちです。
一貫性ということには、
粘り強く消費者に訴え続ける
我慢強さも含まれているといえるでしょう。