BBIQモーニングビジネススクール > 自己紹介と福岡の潜在力(地域経済政策/谷川)

2007年06月13日 07:40

自己紹介と福岡の潜在力(地域経済政策/谷川)

■このシリーズで話題にしたいこと
私の一番興味があることは、
地域(九州・福岡)をどうやって豊かにし、
そこに住む人達が
楽しく暮らしていけるように
なるのかということです。
私の専門である地域産業政策=地域活性化戦略研究は
福岡、九州が
もっと元気になるための研究であり、
私はその研究と実践を行っています。
産学連携も、ベンチャーも、
あくまでその方法論だと思っています。
産学連携ということで、
大学を使って地域を
もっと豊かにすることができます。
そしてベンチャービジネスを
創造することによって、
地域に新しい事業を創造して、
経済的に発展させていくことができます。
ですから、このベンチャーや
産学連携というのは
あくまで地域を豊かにする方法だと思っています。


■自己紹介
私は昭和24年生まれなのですが、
私の父が、昔、
関門トンネル設計の技術屋を
やっておりまして、
その関係もあって、
私は福岡で生まれました。
その後父の転勤にしたがって移動し、
関西に一番長く住みました。


京都大学を出て、
日本開発銀行(現日本政策投資銀行)に都合27年
勤務しました。
私が銀行に入った時最初に
配属されたのが地域開発部でした。
そこで地方の
様々な中堅企業に対し、融資という
形で関わりました。
それが、私の地域に関心を持つ原体験となっています。


その後、アメリカに行き、
日本開発銀行ロサンゼルス駐在員事務所の
首席駐在員という仕事をしました。
その事務所のミッションは、
アメリカの企業を日本に進出させることや、
日本にアメリカの企業が
投資するお手伝いをすることなど、
いわゆる対日投資コンサルティングでした。
そのほか、アメリカの経済、地域経済、産業を調べて、
その良いモデルを
日本に紹介するという仕事をやっておりました。
1990年代半ばから2000年前半にかけて
シリコンバレー等カリフォルニア生活を経験し、
インターネットやベンチャーの
興隆と挫折(光と影)を経験しました。
大学での生活も体験しました。
この頃の米国経験が私の考え方,発想の原点です。


■なぜ今九州・福岡活性化策を考えるのか
これから何回かお話をしてゆきますが、
地域(九州・福岡)を元気にするには
どうすればいいかという事が統一テーマです。
今日は、そのオープニングということで、
福岡は、大変高いポテンシャル、
潜在力、成長力があるということについて
簡単にお話をしたいと思います。


福岡は、全国的に見ても
当然五本指に入る大きな都市だということは
皆さんご存じだと思います。
それ以外にはどんな事で
ポテンシャルが高いのでしょうか。


以前この番組で星野先生がおっしゃっていましたが
ニューズウィークという
大変有名なアメリカの雑誌で、
昨年、世界で最もホットな
都市が10箇所挙げられました。
そのうちの一つに福岡が挙げられました。
その理由のポイントが二つあります。
一つは、福岡は半導体産業が
大変集積している地域である
ということです。
もう一つは、
日本が世界に誇る産業、
自動車産業が集積しているということです。
福岡地域には沢山の
自動車企業、自動車関連企業が集積しています。
ニューズウィークは、
この二つの大きな産業集積が存在することによって、
福岡経済が大変活性化していると、
評価しました。
これが、福岡のポテンシャルの高さの
一つの証明ではないかと思います。


特に自動車産業の集積は
ここ数年で急速に進んでいますし、
半導体産業の活躍も目覚ましいものがあります。
福岡県の政策でも挙げられているように、
福岡を、
日本だけではなく
アジアにおける半導体産業の、
センターにしようという構想があります。
福岡、北部九州の、
半導体産業というのは
日本で二番目に大きな集積地になっています。
一番は関東です。
製品出荷額という統計を取っても、
福岡の半導体産業は1兆円を超す
大変大きな産業で、
これは世界に対しても
誇れる産業集積だと思います。


ご存じないかも知れませんが、
今、台湾、韓国、上海地域、シンガポールなどに、
半導体の生産工場が集積し大変大きな競争力を持っています。
それに対して九州・福岡は、
単純に半導体生産という意味でも大変大きな集積地なのですが、
加えて、日本という大きな成熟したマーケットを
バックに持っている事や、
システムLSI設計というソフトウェア産業等、
マーケットに近い産業があるということで、
アジアの半導体産業ネットワークの
中心になっていると言って良いと思います。


また、福岡県知事である麻生知事は、
全国知事会会長です。
地方の時代の強力なリーダーが福岡にいるというのも
大きな事と思います。


■オリンピック誘致候補敗退
去年、福岡は、
オリンピック誘致の国内の候補地に
名乗りを上げましたが、
東京に負けてしまいました。
私は個人的に福岡が賑やかになりすぎるのは、
あまり好きではないものですから、
やむを得ないと思っています。
それより皆さんに知ってもらいたいのは、
福岡という地域は、風光明媚で、
大変住みやすい地域だということです。
それこそ、オリンピックに立候補できるくらい、
観光の面でも住みやすさの面でも、
世界に誇れる地域だということを
分かっていただきたいのです。
オリンピック誘致が可能なのは
単に大都市ということだけではありません。
オリンピックで福岡に色々な人が来ていただくと、
オリンピックを見るだけじゃなくて、
空いた時間にいろんなアミューズメントや
観光をすることになります。
そのような点から見ても、
福岡は世界の人を呼ぶのに
ふさわしい場所だったと思います。
そういう意味で、
オリンピックを呼ぶ事については、
間違っていなかったと私は思っています。


■アジアのハブになる潜在力
今地方が注目されています。
「地方の時代」という言葉で言われるように
政府の政策でも、もっと地方に目を向けるべきだと
しています。
でもその中で、
福岡は単なる地方という位置づけを越えています。
東京から見ると福岡は地方ですが、
アジアから見れば
ある意味ではアジアのセントラルシティ、首都ではないか
という気も致します。
ですから、地方が注目されているというよりも、
福岡の場合はアジアから、
アジアのハブだという意味で注目されていると
言って良いのではないかと思います。

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