2006年06月27日 10:15
ジーコとトルシエに見る上司のリーダーシップ (人的資源/古川)
サッカーのワールドカップ日本代表は、前回はトルシエ監督,
今回はジーコ監督でした。
二人の監督ではチームへの働きかけやリーダーシップの
在り方が違うようです。これをヒントに、職場の上司の
リーダーシップについて考えてみます。
■結果によって上司を判断してはいけない
上司というのは,勝っていたり結果が出ている時はそちらの
タイプがいいと見られます。
ジーコ監督も,勝っていれば今頃は素晴らしいと
もてはやされている頃だと思います。つまり,どちらのタイプが
上司としていいか。
それは、職場や社員の状態次第だと思います。
■トルシエとジーコの違い
トルシエはよく言われるように規律やチームでの約束事を
作ってやっていく監督のイメージです。
ジーコは南米のイメージでしょうか。自由さ,発想,創造性,
主体性を重んじているようですね。上司とすれば,やはり
職場の社員がどういう状態か,例えば能力や技術の高さ,
経験の長さなどを見極めていく必要があります。
トルシエとジーコは,それぞれチームの状況にあわせた
やり方をしていたと思います。
■「規律ベース」のトルシエ監督
例えば、8年前の日本代表チームのレベルは,
やはり今程ではなかったでしょう。そのため,トルシエ監督の
場合,まずは心構えから始めて,例えば基礎技術も
必要だったでしょう。そして,動き方や連携の仕方,いわゆる
フォーメーションを決めてそれに基づいてみんなで動くことを
教える必要がありました。
トルシエ監督はこのイメージで監督をやっていた可能性が
あるように見ています。そういう意味で,「規律」とかチームでの
「約束事」がベースになっていたと思います。
■「自律ベース」のジーコ監督
一方、ジーコは4年前から監督をしていますが,
チームの基本技術は以前に比べてかなりアップしています。
その中でジーコ監督は,相手を考えて,瞬時に状況など
いろいろなことを判断して,お互いに連携しながら動くことが
重要だと考えます。
そうすると,発想,創造性,それらを皆で話し合いながら
生み出していくような姿勢をみんなに持ってもらいたいと
言うのがジーコ監督の特徴だと思いますね。
■リーダーシップの在り方を決めるもの
つまり、職場に話を戻すと,上司のリーダーシップの型は,
上司が社員や職場をどう捉えているかで決まると思います。
社員の基礎能力,働く姿勢,チームの力,チームワークを
見極めた上で,上司は上司としての在り方を決めます。
つまり,上司の在り方として,指示や取り組み,分担を
はっきりさせるという形の職場運営もあるでしょうし,
要所で一言二言,言って,後は基本的にみんなに任せる,
材料を与えるというやり方もあるでしょう。どちらの
上司の働き方がよいかというのは,結局,部下や
職場次第なのですね。それはトルシエ監督とジーコ監督の
よく対比されるところですね。
■上司の任命がとても大切
したがって、何を期待して管理者をその職場に
据えるかということも大事なことです。
その任命者が、単に自分の好みなどで決めるようなことが
あってはならないと思います。
その職場やメンバーの状況をよく把握した上で、その職場に
ふさわしい人を選ぶべきです。
そうでないとよい結果にはつながりません。