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2008年01月16日 08:00

中国ビジネスの戦略的ターゲット (中国ビジネス/国吉)

今回は、中国に進出した企業が、
中国でどのような戦略的なターゲットを
求めていくべきかということについて
お話しします。
個別の産業ごとに
様々な戦略を想定できるのですが、
全体的な概略としての8つのポイントを
お話ししたいと思います。


■独資進出の増加とコスト競争力の強化
まず第1に、
これまでは中国に対しては
合弁主体の進出が行われてきましたが、
今後は迅速な意思決定が可能な
100%独資進出が増えていくと思います。
もちろん、中国側の許認可規制により、
合弁しか認められない業種も存在します。
例えば、自動車産業などです。
しかし、全体としては、独資進出するという
選択肢が広がってきています。


2つ目として、
コスト競争力の強化を挙げることができます。
そのために従来から
日本の企業が構築してきた国際工程分業を、
さらに強化していくことが必要でしょう。
「合弁」という形にとらわれるのではなく、
中国企業との協業(アライアンス)の拡大が
重要となります。


■流通ネットワークの構築と中国の税制・法制への対応力強化
3つ目に、
拡大している中国市場へ参入するために、
流通ネットワークを構築することが必要です。
自社によるネットワークはもちろん必要ですが、
それと同時に、中国企業との協業による
ネットワークも重要になってくるでしょう。


4つ目に、
非常に激しく変化している
中国の税制や法制への対応力を
高めることも必要です。
具体的には、外資優遇税制の廃止や、
労働法制に変化が生じていますので、
これらを事業計画の中に、
いち早く取り入れるべきでしょう。


■中国に根付いた事業展開と社会に貢献する企業姿勢
5つ目として、
中国に根付いた事業を行うことが重要です。
そのために、多方面の「現地化」が必要ですが、
特に「人の現地化」は重要です。
中国人スタッフに
「自己実現の場」を提供することが、
優秀な人材の育成につながります。


6つ目は、
中国社会に対して貢献する企業姿勢です。
現在の日本でも重要視されていますが、
社会に貢献する企業姿勢を明確に表す
「CSR活動」(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)は、
中国においてさらに重要になると考えられます。


■■危機管理体制の構築と複数事業の統括
7つ目として、
事業の継続的発展を図るために、
カントリーリスクや事業リスクに備える
危機管理体制の構築が重要です。
法務、広報、コンプライアンス(遵法)の体制に、
十分に注力していく必要があるでしょう。
中国でビジネスを行う際、
当然ながら日本の法律とは異なりますから、
この点は日本の企業にとって
大きな障壁となることが予想されます。
弁護士やコンサルタントを雇用し、
対応策を講じる必要があると思います。
基本的には、中国では
中国の弁護士しか活動できませんが、
中国で活躍する日本人や欧米系の弁護士もいます。
そうした人たちに意見を尋ねることは可能でしょう。


最後の8つ目は、複数事業の統括です。
多くの中堅以上の企業が、
地域ごと、業態ごとに、
複数の事業で中国に進出しています。
そうした複数事業を統括することは、
簡単そうで難しい問題です。
グループ企業を統括する役割を担う
組織・法人を現地に設けて、
人材育成やCSR、
危機管理といった活動をスルーして、
経営資源の「集中と選択」を
図っていく体制が必要です。


いずれにせよ、
中国ビジネスの潮目が変わってきています。
市場の動きに十分に注意し、
従来ありがちな日本の本社の方を向き、
日本の本社との取引に終始するという
経営姿勢からは脱却して、
中国に軸足を置いて、
中国市場と真っ向勝負する経営姿勢で、
事業に取り組むことが重要だと感じています。

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