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2006年07月10日 08:02

福岡-”アジア一番圏”のゲートウェー- (ロジスティクス/星野)

ニューズウィーク国際版で
「成長する世界の10大都市」として福岡が選ばれました。
何が評価されたのか,
またこの評価を今後どう生かしていけばいいのでしょうか。


■福岡が評価された2つの理由
ニューズウィークの
国際版の記事によれば,これからの
発展の中心は人口が一千万を超すような巨大都市でなく,
より小規模な都市であると書いてあります。
その中で最もダイナミックに
成長する世界の10都市の1つとして、
福岡が選ばれたわけです。

福岡の選定理由には2つ挙げられています。
ひとつはアジアの玄関口であること,
そしてもうひとつは九州の経済成長です。


■アジアの玄関口としての福岡
経済成長については,
このコーナーでも九州の自動車産業や造船業の動き,
北九州空港や博多港などの
それらを支える物流インフラストラクチャーの話を
取り上げてきました。これら産業の成長と
アジアへのアクセスという福岡の長所が,
ようやくかみ合ってきたと感じます。

アジアの玄関口を称する都市は非常に多いが、
福岡こそ本物であるとニューズウィーク誌には書かれています。
しかしその福岡でさえも,
繰り返しアジアの玄関口であることを
主張してきながら,それは単に距離の近さという
近接性でしかなく,今まではアジアとの距離を
十分に生かしてはいなかったといえるでしょう。


■九州のアジア一番圏構想
皆さんは,福岡から上海までの距離が,
福岡から羽田までの距離よりも
20マイル近いことをご存じでしょうか。
そうであれば,これからは東京を見ながら
ビジネスをするのでなく,急速に発展する
上海にある最新のビジネスや流行に注目すべきだと思います。

「アジア一番圏構想」というプロジェクトがあります。
この名称は九州経済産業局の
松井局長が作られた言葉で,
「アジアのことは九州に聞け」とか,
「アジアビジネスの拠点は九州である」とか
いわれるほどに,アジアを最も知るのは
九州であるということを内外に伝える構想です。
そのためには,「もの造り」,「人材の育成」,
「物流機能の強化」,「ビジネス環境の整備」の4つの視点で,
ひとつひとつ成功モデルを作り上げて,
福岡がそのアジアのゲートウェイになり,
ハブになっていくというものです。


■福岡とアジアをつなぐ旅客と貨物の大動脈
先日,博多と釜山を結ぶ
高速旅客船の話をしました。
年間60万人がこれを利用しています。
これは人の交流ですが,
貨物でも同じように,カメリアラインというフェリーが
釜山との間に毎日運航されています。
さらに上海スーパーエクスプレスという貨物船が、
上海と博多との間を26.5時間で結んでいます。

これらに見るように、
明らかに福岡とアジアを結ぶ大動脈が出来つつあり,
このパイプを利用する貨物と旅客が
ますます増加すれば,
まさに福岡が真の「アジア一番圏」のゲートウェイになると思います。


■外資系企業の進出
加えて重要なことは,
顧客が福岡を選ぶ環境を整備することです。
今,九州では,貿易や人の交流が増えてきています。
九州の企業の海外投資も、
全国平均以上に増加しています。
しかし,九州は海外からの直接投資は
非常に限られています。例えば,外資系企業の進出です。

神戸に行くと,スイスのネスレ,アメリカのP&Gという
世界的な多国籍企業が日本の本社を神戸に置いています。
なぜ一局集中の東京ではなく神戸に置いているのか。
それぞれにインタビューしたところ,
答えは共通しており,
交通に便利,教育・住環境に優れているからというのが理由でした。

今,福岡は多くの海外の都市と
飛行機や船で結ばれています。
快適に仕事をし,生活をする環境もあります。
自己完結性を持つ都市として適正な規模であり,
今や福岡も神戸も条件は変わりません。

今回のニューズウィークのように,
北九州を含めた福岡の良さが海外に紹介されていけば,
顧客である企業が九州に来てくれる可能性が高くなります。
非常によい動きですね。

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