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2008年03月19日 08:00

港湾の経済効果 (国際経営・国際ロジスティクス/星野)

■近年の港湾整備にみられる動向
近年、港湾の整備に
非常に活発な動きがみられています。
例えば、上海や釜山に
巨大なハブ港湾が開発される一方で、
アジアにおける日本発着の貿易の
地盤沈下は著しく、国内の港湾は
大きな岐路に立たされています。
国土交通省では、
コンテナ中継機能を有し、
海外の主要港に対して国際競争力を持つ港湾を、
「スーパー中枢港湾」という名称で
育成するという構想を推進しています。
しかし残念ながら、博多港も北九州港も、
その対象にはなっていません。
東京や横浜などの京浜港、
中部圏や阪神の主要港に比べて、
まだまだ取り扱い規模が小さいことが
その理由です。


■港湾の経済波及効果
福岡市と北九州市は、
それぞれの空港と港湾への投資に積極的ですが、
港湾を持つことにどの程度の効果があるのかを
具体的に示さなければ、説得力がありません。
北九州市は、1月末に
北九州港の経済波及効果を発表しました。
この経済波及効果とは、
地元に港湾があることによって、
港湾関連産業が創出する
直接的な効果だけではなく、
地域にある様々な産業に波及する
生産誘発額を合わせた
経済効果の総計を表します。
北九州市の場合では、
約3兆4,600億円になるといわれています。
これは、北九州市内の
総生産額の45パーセントに相当し、
雇用創出効果は北九州市内の就業者数の
約3割にあたる約14万人という、
非常に大きな数字です。


一方、博多港の経済波及効果については、
最新のデータはありませんが、
2002年に博多港の港湾計画策定の際に
発表された数字として、経済波及効果は
約1兆8,000億円といわれています。
これは、福岡市内の総生産の
27パーセントにあたります。
さらに、雇用創出効果は、
福岡市内の就業者の26パーセントに相当する
22万7,000人といわれています。
福岡市は、サービス産業が主体であり、
製造業などは少ないといわれますが、
港湾の直接的、間接的な経済効果は、
非常に大きいと考えられます。


もちろん、地元に港があることは、
旅客の輸送において、
近隣の離島や釜山などの海外に
フェリーや高速船で行きやすいという
目に見える効果があります。
また、それと同時に、
海外からの輸入や輸出の
貨物輸送に関しての利便性は、
トランジット・タイムが短いことや
コスト競争力といった優位性にもつながります。


こうした優位性によって、地元にある企業は
有利な条件でビジネスを進めることが
可能になります。
しかし、当然ながら、
港湾への投資とその利点のバランスを、
投資効果として慎重に見極めることが
重要な課題となります。
例えば、空港を建設する際に、
見込める旅客数と経済波及効果を推測しますが、
その推測値まで実際に達することはまれです。
したがって、
まずは正確な数字を把握することが必要ですし、
それに基づいた上で、投資とリターンのバランスを
十分に検討しなければなりません。

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