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2006年09月18日 08:20

都市の親水性-海に開かれた都市へ (その他/星野)

■水に親しみ、海に開かれた都市
今日は、 「都市の親水性-海に開かれた都市へ」というテーマで、
水に親しむということについてお話したいと思います。
一昨日までバルト海沿岸の4つの首都を訪問する機会がありました。
いつも北欧を訪れて感じることは都市の親水性ということです。
「親水性」とは水に馴染むということですが、北欧各国の首都は海に面しており、
バイキングの伝統もあると思いますが、生活がまさに水辺で営まれています。


そうすると漁業を含めた水産業が盛んになり、
海運業が経済を支えることになります。
子供の頃から海を見て育つという環境は、おそらく海への親しみを
知らず知らずのうちに持たせているのではないでしょうか。


■世界的な海運大国としての北欧諸国
実際に経済規模がそれほど大きいとは言えない北欧の各国は、
未だに世界の海運大国であり、世界の海上輸送とイノベーションにおいて
非常に大きな存在です。
ノルウェーとデンマークでは、売上規模で見れば、海運業が
それぞれの国で全産業の2番目に位置しています。


また、世界最大のコンテナ船の海運企業はデンマークにあります。
こう考えてみると、同様に海に囲まれていて、海上交通が比較的活発な日本では、
どうして海を身近に感じることがないのかなと思います。


■市民が海を身近に感じることのできない博多
日本では、1959年以来40年近い活動の成果として、
今から10年前に正式に『海の日』が国民の祝日に制定されました。
これは、四方を海に囲まれて海の恵みを享受しながら
発展してきた日本にとって、海に対する理解を
一層深く深めるということを目的にして行われましたが、
今は7月にある祝日という以上の意義を、
あまり理解されていないと思います。


私たちの住んでいるこの博多にある博多港は、
6つの国内の旅客航路の起点であり、
年間140万人近い利用客があります。
壱岐・対馬・五島などの近距離航路だけでなく、
沖縄や北海道の室蘭を結ぶ長距離フェリーも寄港しています。


またこの番組で以前に「日帰り海外旅行圏」として
紹介した韓国の釜山へは、高速船とフェリーを合わせて
昨年68万人の旅客が利用しています。
このように、博多は海上交通や船が
航空機や列車と同様に利用されている都市であり、
古くから海に開かれた都市として発展してきました。
しかし、それにもかかわらず、
地元の皆さんも海に対してあまり親しさを感じていないと思います。


■博多のウォーターフロント開発
環境白書に、快適性の高い環境と共生する「エコポート」という考えが示されていますが、
世界中で都市再生の一環として、ウォーターフロントの開発が行われた時期がありました。
まさに倉庫や工場が建ち並ぶ埠頭周辺地域を再開発することで、
都市を活性化する。それと共に、水族館やショッピングモールなどを
埠頭周辺に配置することで、市民の足が向くような
親水性のある都市作りが進められました。


博多でもウォーターフロントの開発が行われましたが、
上手くいったとはいえません。 なぜ成功しなかったのか?
その理由としては、まず博多は高速道路で
水際と内陸が分断されていて、市民がウォーターフロントに
容易にアクセスできないことがあると思います。
また、ウォーターフロントに集客性のある
施設や魅力が乏しいことも理由のひとつかと思います。


■博多や福岡の都市としての魅力は何か
この番組では、海外からの投資や観光客の誘致には、
魅力ある都市であることが重要なことを指摘してきました。
博多湾から眺める福岡の街はとても美しく、夕焼けもすばらしいです。
福岡には、アジアに向けたゲートウェーとして、
あるいはまた海に開かれた都市として、
本当に個性ある街作りが期待されていると思います。


今日はエッセイのようになってしまいましたが、
オリンピックとは別に、海との関連で魅力ある街作りということが
必要ではないかということをお伝えいたしました。

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