BBIQモーニングビジネススクール > スポーツマーケティングとスポンサーシップその1(マーケティング/出頭 則行)

2010年08月09日 10:00

スポーツマーケティングとスポンサーシップその1(マーケティング/出頭 則行)

■スポーツマーケティングとは何か

プロゴルフトーナメントや大相撲、大きいところでは、
ワールドカップとかオリンピック等々のスポーツイベントを
マーケティングに活用することが、スポーツマーケティングです。
どのようなビジネスの構造になっているかを、
ワールドカップとオリンピックを例にお話しします。
ワールドカップの場合、運営主体はFIFA、オリンピックの場合は、
IOC(The International Olympic Committee)で、運営主体が
そのスポーツイベントの放映権、スポンサーシップ、サプライヤー権、
ライセンス権などを、ビジネスにして売るという構造になっています。
放送会社が放送権料を払い、スポンサーになる広告主は
得られる権利に対して対価を支払います。
これらは基本的には運営主体であるところのFIFAやIOCの収入となり、
そのスポーツの運営や振興に使われることになっています。


■スポーツマーケティングとスポンサーシップ

スポンサーシップは、放映権ともリンクをしていますが、それだけではありません。
例えば、そのスポーツイベントの名前の使用権、あるいはロゴマーク等々を使う権利、
更に会場内でのマーケティング権などなど、色々なものがパッケージになっています。
スポンサーは通常チケットをある枚数まで無料で入手でき、
さらに、チケットの優先購買権、あるいは会場内でホスピタリティテントを設けて、
そこにお得意様を呼べるような権利もついていたりします。
スポーツイベントのスポンサー契約にはその様ないろいろな権利がパッケージされています。


■スポーツマーケティングとしてみたワールドカップ

ワールドカップは、桁違いに大きなイベントで、1ヵ月にわたって行われます。
少し古い資料ですが、2002年の日韓共催の時に、
世界の延べテレビ視聴者数は290億人だったと言われています。
アテネのオリンピックのテレビの延べ視聴者数は、40億人でしたので、
やはりワールドカップは桁違いに大きなイベントなのです。

ワールドカップは、1930年のウルグアイが最初の開催地でした。
FIFAが、もともとスポーツ用具店、用品会社と関係していたことから、
最初から、結構商業的でした。
ワールドカップは、オリンピックのクーベルタン精神とやや違っていて、
会場のボードなどは、当初から売られていました。
そういう意味では、ワールドカップとスポーツマーケティングとの相性は、極めて良いのです。


■スポーツマーケティングとしてみたオリンピック

逆に、オリンピックはかってはクーベルタン精神にのっとっていたので、
ワールドカップよりは商業的ではないスタートをしています。
オリンピックを開催すると、市が破綻するとさえいわれた時期があって、
現実、オリンピック終わった後、大変な赤字を抱えた市もありました。
その風潮を変えたのが、1984年のロサンゼルスオリンピックといわれています。
その時の大会運営委員長は、後、大リーグのコミッションになった
ピーター・ユベロスという人なのですが、このオリンピックの時に
初めて、スポンサー制度を導入しました。
彼は全世界で、12のカテゴリーで12のスポンサーを求めました。

現在、スポンサーの数は大会によって違いますが、
10以上のカテゴリーでスポンサーに独占的な権利を与えています。
日本では、AV分野では、パナソニックがこの独占的な権利を持っています。
清涼飲料分野では、コカ・コーラが持っています。
この独占的な権利は、トップスポンサーとよばれ、ワールドワイドな権利です。
トップスポンサーになるには、シドニーの時で5500万ドルといわれていますから、
1社平均で約50億円かかるということです。
全世界での権利の他に、NOCといい、ナショナルレベルでの権利もあります。
また、開催国での権利もあります。権利が幾層にも幾層にもできていて、
そのトップに属するのがトップスポンサーです。

近年のオリンピックなどでは、商業色が濃すぎるのではないか
という批判が大きいのですが、商業化がないと、
これだけの社会的なイベントにもなり得ません。
また、スポンサーから得た収入を資金に、
スポーツを振興する仕組みにもなっています。
全世界100ヵ国以上から参加してもらうために、
スポンサーから得た収入をIOCは配分しています。
そういうものがないと、あれだけ多くの参加国を見ることはできないでしょう。

MP3をダウンロードする

前の記事へ 次の記事へ


ブログ&ポッドキャスト検索

ページの先頭へ戻る