BBIQモーニングビジネススクールブログ

2008年05月06日

音節とアクセント (異文化コミュニケーション/鈴木右文)

今回は、英語の音節とアクセント
についてお話しします。
どちらも難しい問題ですので、
丁寧にご説明したいと思います。


■音節
音節は、歌を歌っている時に
音符を乗せる部分にあたるため、
非常に重要です。
日本語と英語では、
音節の作り方に違いがあり、
注意して発音する必要があります。
まず、音節の学問的な定義から
ご説明します。


母音とその周りに
衛星的にくっついた子音の全体を、
1つの音節と呼んでいます。
つまり、1つの母音が子分を連れて
形成した1つのファミリーが、
音節だということです。
この定義に基づいて考えると、
日本語と英語の違いが
明らかになります。


例えば、「ストライク」という語の場合、
日本語では「ス、ト、ラ、イ、ク」と
それぞれの文字を別々に発音します。
よって、5つの音節で
成り立っているといえます。
「ス、トライク」、「ス、ト、ライク」など、
文字をどのように区切っても
読むことが可能です。
しかし、英語でstrikeを発音する際は、
音節は[straiˈk]の1つであり、
それ以外の読み方をすることはできません。


野球の審判のコールの仕方を
実演してみます。
音節があるということは、
母音があるということですから、
音節のある位置で長く伸ばして
発音することができます。
日本の審判では、
「ストライク」とコールをする際、
長く伸ばした発音の仕方に
様々な癖がみられます。
最初を長く伸ばした「スートライク」、
「ト」を伸ばした「ストーライク」、
「ラ」を伸ばした「ストラーイク」、
「イ」を伸ばした「ストライーク」、
最後を伸ばした「ストライクー」などです。
ところが、
メジャーリーグの場合、コールの仕方は
[straiˈk](伸ばすとすればaのみ可)のみです。
このように、「ストライク」という語には、
日本語では5音節、
英語では1音節という違いが、
顕著な形で表れています。


先ほど、
音節と音符の関係について述べました。
音節の違いのため、
日本語式で英語を読んでいくと、
音符が足りなくなってついていけなくなります。
例えば、
カラオケで英語の歌を歌おうとする時に、
ついていけなくなることがあると思います。
その理由として、不慣れであることだけでなく、
音節を日本語式で発音するために
失敗するケースもあるということです。


英語の文章には、
拍がのせられる音節の部分と、
そうでない音節の部分があります。
しかし、日本人には、
全ての音節について、1つずつ
拍にのせようとする傾向があります。
具体例として、
ビートルズの「レット・イット・ビー」の歌詞、
When I find myself in times of trouble
を取り上げてみます。
この歌詞には、4つの拍があり、
fInd、mysElf、tImes、trOUbleと読みます。
ところが、日本人の場合、
最初のWhen Iの部分から
拍にのせようとします。
つまり、When Iは拍は無視し、
findの部分に拍をのせるという
コントロールが不得意なのです。
英語の歌を歌う際には、
拍をのせる音節と、そうでない音節に
分かれることを、意識する必要があります。
歌詞を見て、拍をのせる部分に
下線を引いて練習するとよいでしょう。
(注:ラジオでは「音符」と言いましたが、
「拍」というべきでした。)


■アクセント
アクセントについても、
英語と日本語には違いがあります。
日本語では、アクセントを高い低いという
高低でコントロールしています。
これを英語では、ピッチと呼びます。
例えば、
「ものがたり」を「低高高低低」と読めば、
お話、ストーリーの意味ですが、
「低高高高高」と読めば、ストーリーテリング、
お話をすることの意味になります。
このように、
アクセントを音の高さでコントロールし、
それに応じて意味が異なっています。


これに対して、英語では、
stressという音の強さが、アクセントの
コントロールを最も左右しています。
「駅(station)」の
「ステイシュン」という発音では、
最初の「ステイ」にアクセントがあり、
「ション」が弱くなっています。
これは、音の強弱でアクセントが
コントロールされている基本的な例です。


こうした音の強弱に加えて、
英語では、音の高低も長短もあわせて、
アクセントのコントロールが行われます。
例えば、音の長短でコントロールすれば、
「ステーィション」となります。
音の高低、強弱、長短を用いるため、
英語は日本語に比べ、
アクセントのコントロールの仕方が
豊かであるといえます。
日本人は、音の長短や強弱で
アクセントを区別することがないため、
英語のアクセントに慣れることが
しばしば困難なのです。

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