2006年12月28日 08:20
“Web 2.0”が創り出す消費者の力 (産学連携/高田)
最近、Web 2.0という言葉が話題になっていますが、
今回はこれについて話をします。
■ Web 2.0
Web 2.0とは、1年ほど前から
目にするようになった言葉で、
新しいタイプのweb関連技術やサービス、
それらを盛り込んだwebサイトを指します。
ソフトウェアなどでよく
バージョン1.0とか2.0といった表現をしますが、
進化が早いweb技術やサービスを
的確に表現するという意味を込めて
”2.0”と称されているようです。
■ CGM(Consumer Generated Media)
webを活用した技術やサービスは
どんどん拡張を続けています。
例えばブログ。
今やたいへんな数のブログが開設されています。
中には伝説的な人気ブログもあり、
ブログを活用した新しいビジネスが展開されています。
企業の社長さんの中には、ブログを活用して
積極的に社員や消費者と対話することで、
自らのビジネスをよりよい方向に
導こうとしておられる方も少なくありません。
また、例えば“価格.com”という、
値段を比較するサイトがあります。
このサイトでは、訪れた人が
既に購入した製品についてのコメントを寄せたり、
Q&A形式のやりとりを行うことができたりするので、
購入を検討している製品の使い勝手や思わぬ不具合など、
従来は買った後でなければ分からなかった情報を
購入前に入手することができます。
このため、製品の特徴を理解した上で
商品を購入することができるようになりました。
このようなサイトは、既に
メディアとしての大きな役割を果たしていますが、
消費者が参加するメディアということで、
CGM(Consumer Generated Media)と呼ばれています。
■ 企業がCGMを利用する際に求められること
CGMは消費者主体であるということに
その特徴があるわけですが、
企業側がCGMを利用するということも考えられます。
実際、企業も積極的にこれを使っていこうとしていますが、
消費者というのはやはりみな賢く、
企業が恣意的に“こんな方向で
こういうプロモーションをやりたい”
と思っても、そう簡単には消費者が
それについてきてくれないという現実があります。
そのような場合、
特定の企業色をあまり強く出すよりはむしろ、
消費者側にイニシアチブを与え、
消費者主導でじわじわと
良い口コミが広がっていく環境をいかに作るか、
といった工夫が求められます。
■ CGMの功罪
さて、多くの消費者が
webというメディアに直接関与し始めると、
どんなことが起きるのでしょうか?
例えば、粗悪な製品を製造販売しているメーカーが、
限られた情報だけで商品の表面だけを取り繕って販売を行っても、
その価値の低さが消費者にばれて、
すぐに口コミで広がってしまうということが起こりやすくなります。
一方で、高品質にも拘わらず
これまで日が当たらなかった商品や
サービスに共感する消費者が増え、
それがwebを通じてさらに増幅することで、
大ブームを巻き起こすこともありえます。
このような状態は功罪があります。
たくさんの人がアクセスして書き込みをするようになることで、
一個人や一企業が情報提供するホームページに比べ、
情報の正確性が増すということは大きなメリットのひとつです。
しかし一方で、たったひとつであっても、
誤った情報があっという間に広がる、
つまり“風説の流布”によって、
一企業のビジネスを簡単に潰しかねません。
こういった危険性には十分注意が必要でしょう。
■ しっかりとした消費者の価値観が大切
究極的には、必要な人が必要な情報を
必要な時に入手することが出来る、
そんな環境をWeb2.0が実現することで、
消費者は強大なパワーを持ちうる時代に入りました。
こんな時代だからこそ、一人一人が
しっかりとした価値観を持つことが
とても大切になるのではないでしょうか。